キャッシュレス・ポイント還元

10月1日の消費税10%への引き上げに伴う需要の落ち込み対策等を目的として、キャッシュレスでの決済に対して5%又は2%のポイントを還元する事業を国が行うこととしています。個人的にはこの還元事業は疑問に思うところがありますが、経営のコンテンツとしては押さえる必要があるのでもちろん把握していきます。

こちらでは消費者側ではなく、当社の事業と関係のある販売・サービス提供側の事業者側からの考えを当社なりに綴りたいと思います。

どんな決済手段がキャッシュレスとなる?

クレジットカード/デビットカード
電子マネー
QRコード決済
モバイル決済

クレジットやデビットなどは皆様もご承知の通り。他にはイオンのWAONやセブンイレブンで使えるnanaco、SuicaやIDなど様々な電子マネー、最近良くCMで見かけるLINE PayやPayPay、楽天ペイなどのQRコード決済などがキャッシュレス決済の対象となっています。
どの決済方法も基本的に決済手数料が必要であったり、クレジットカードなどの対応では端末の導入にコストが必要であったりと小規模で少額な取引が多い方や、機械など一件の取引が数百万円になる方などは未導入といった事業者も多いと思います。

キャッシュレス・消費者還元事業を始めるにあたっての支援

上記のような導入コストや決済手数料がネックになって導入を見送っていた中小企業に向けて、国は導入支援や手数料の減額する2つの支援を開始しています。

  • キャッシュレスの対応に伴う端末の導入コストを全額支援
  • 2019年10月1日から2020年の6月30日までの決済手数料を2.17%以下にする

あとは店舗の購入に対して5%又は2%のポイントをお客様に付与できる事業者として、付与しない事業者と比べ集客が期待できる事などが挙げられます。消費者は10%の消費税の負担に対して5%のポイント還元があるので、実質消費税負担が5%となり、増税の意識が抑え込めるためです。なんか大手電気屋さんのポイントシステムみたい・・。
ちなみにフランチャイズ店などは2%の還元率で、端末の導入補助を行わないこととしています。同じ屋号でも大企業の直営店や、大企業のフランチャイズの場合にはポイント還元が行われず、同じ屋号の 中小事業者店のフランチャイズ店のみが2%の還元が得られる。同じ屋号のお店でもOKとNGがあるので消費者目線でもすごく分かりづらいのではないかと思う。

キャッシュレスに対応すべきか

当然ながら中小事業者側としては、ライバル店が導入しているのであれば導入を検討しなければなりません。2019年10月から2020年6月までの期間限定とはいえ、期間中ライバル店と最大で5%の差がつくのは誰しも不安になると思います。

もちろん決済機材の導入コストが補助されるこの機会は導入のチャンスではありますが、決済をすれば期間中補助があるとはいえ決済手数料が差し引かれる。中小企業等は数%の利益率を上げるために試行錯誤している場合もありますが、ただ単に決済をキャッシュレスにしただけで2%~4%弱の決済手数料を貴重な利益から持っていかれちゃう。こういった事情からこのキャッシュレスの波に乗ったとしても補助期間終了後にキャッシュレスの対応を止め、波から降りる事業者も出てくるでしょう。
この9ヶ月間に日本全体でキャッシュレス化が推進されれば、キャッシュレスの対応を止める事もできなくなっているかも知れません。
いずれにせよ値引きが当たり前になっている商材が多い事業者は特に頭が痛い制度かも知れません。

キャッシュレス決済を導入する

キャッシュレスを導入するには様々な方法があります。
おそらくどの方法でも法人、個人にかかわらず審査を受けれると思います。
ざっくりと4つの方法を見てください。モバイル決済はハードルが低く、スタートアップの方々に特に利点が多いように感じたので、 今回はモバイル決済について更に細かく調べてみました

クレジットカード会社と直接契約

三井住友や三菱UFJニコスなどクレジットカード会社と直接契約する方法で、VISAやMasterCardなどは契約できますが、JCBとは別途契約を結ぶ必要があります。審査は厳しいようで、小規模な店舗では契約ができないケースも有るようです。そこそこの月商があり、店舗も複数ある方などは問い合わせてみてはいかがでしょうか。

取引銀行に相談する

都市銀や地方銀行、信用金庫もクレジット会社をグループ内に持っているのがほとんどかと思います。
銀行の営業担当に「クレジットカード決済を導入したい」と相談されれば、銀行としては貴社の売上アップが見込める案件として尽力してくれるはずです。
取引額によっては料率を融通してくれたり、導入の際の機器代金を無償にしてくれることもあるようです。決まった取引銀行の営業担当を頼らない手はありません。

カード決済の代行業者に依頼する

カード決済の代行を行う事業者たくさんありますので、その中から条件の良い業者を選んで契約する方法です。
ほとんどの業者が主要なカードブランドは網羅しています。その中でも「電子マネーにも対応」「コンビニ決済に対応」など各社特色があります。また、決済の機器代金の支払いの有無や、 カード決済手数料率も業者によっても様々ですので自社に合った業者を選定する必要があります。
さまざまな決済方法に一気に対応したい場合には良いかも知れません。

モバイル決済を導入

小規模事業者やとりあえずキャッシュレスを導入しておきたいとお考えの場合にはモバイル決済をおすすめします。審査は業者によってまちまちですが比較的ゆるい印象で、まずは導入して事業の基盤を作りたいスタートアップの事業者にもハードルが低い印象があります。

モバイル決済を利用してみよう

こちらではモバイル決済について当社の考えをまとめようと思います。
モバイル決済とはiPhoneやAndroid搭載スマホなどモバイル端末を利用してクレジット決済を行う方法を言います。iPodやiPadでも利用可能なシステムもあります。申込みもWEBからできる会社が殆どで手間もカットできるメリットがあります。

モバイル決済事業者の比較(2019/6現在)

サービス名楽天ペイAirPaySquare
提供会社楽天㈱㈱リクルートライフスタイルSquare㈱
カードの対応ブランドVISA
MasterCard
American Express
JCB
Diners
Discover
VISA
MasterCard
American Express
JCB
Diners
Discover
VISA
MasterCard
American Express
JCB
Diners
Discover
電子マネーの利用楽天Edy
各交通系
nanaco
Apple Pay
QUICPay
iD
各交通系
Apple Pay
QUICPay
iD
不可
QR決済の利用楽天ペイAlipay
WeChat Pay
LINE Pay
d払い
不可
カード決済の手数料VISA/MasterCard/American Express
3.24%

JCB/Diners/Discover
3.74%
VISA/MasterCard/American Express
3.24%

JCB/Diners/Discover
3.74%
JCB
3.95%

VISA/MasterCard/American Express /Discover/Diners
3.25%
電子マネーの手数料楽天Edy/各交通系/nanaco
3.24%

Apple Pay/QUICPay/iD
3.74%
各交通系
3.24%

Apple Pay/QUICPay/iD
3.74%
対象外
QR決済の手数料3.24%3.24%対象外
入金のサイクル楽天銀行への振込のみ最短翌日
その他は依頼後翌営業日
みずほ銀行/三菱UFJ銀行/三井住友銀行
月6回

その他の銀行
月3回
三井住友銀行/みずほ銀行
翌営業日

その他の銀行
水曜日締め金曜日
入金手数料楽天銀行:無料
その他の銀行:210円
無料無料
導入までの日数最短3日
JCB系は2週間
2週間程度最短当日
JCB系3日
初期費用無料無料無料
月額費用無料無料無料
サインでの支払い可能可能可能
暗証番号での支払い可能可能不可
POSシステム他社と連携AirレジSquare POSレジ
対応端末iPhone
iPad
iPod
Android
iPhone
iPad
iPhone
iPad
iPod
Android

ざっと調べた感じはこんなところでした。
電子マネーの利用やQRコード決済などの対応では大きな違いがあるものの、ことクレカ決済についてはほぼ違いは無いように思います。Squareのみ決済手数料の違いがありますが、そこまで大きな違いでは無いかと感じました。これは個人によって捉える感覚が違うので個々で判断するしかありません。上記で気になる事業者があればご自身でしっかりと確認してください。

入金サイクルは重要

掛売上と同様の性質を持つのがクレジット決済ですので、売上金の入金サイクルは非常に重要です。当然毎月の入金回数が多いほうが加盟店としては有利ですが、振込に関して負担がある場合はそちらの注意も必要です。
楽天ペイなどは楽天銀行の口座を有していれば自動的に翌日に入金されるので、ほとんどタイムラグが無く非常に便利です。ただし、楽天銀行から資金を引き出す際には引き出し手数料が必要な場合があるのでそちらも注意が必要です。

メガバンクを利用している場合にはそれぞれ比較的入金サイクルが早い傾向です。
Squareについては三井住友・みずほ以外の銀行では水曜日締めの金曜日払いですので毎週一回の入金サイクルとなります。それでも通常多い15日・末日入金よりは入金回数が多くなるので資金繰りに役立ちそうです。

どうせならPOSも利用

AirPayとSquareには無料で利用できるPOSの用意があるのもポイントになるでしょう。POSの専門業者に頼めば数十万円必要なPOSを無料で利用できるのは大きな利になりえます。もちろん自社事業とマッチしないPOSを無理に利用する必要はありません。しっかりと事業に合ったPOSを選定しなければ意味がありません。

マッチしたのであれば利用してみてはいかがでしょうか。
証憑の保存期間がどれくらいあるかわかりませんが、もし7年から10年保存できればジャーナルや注文票など紙での控えの出力を低減できる可能性があったり、万が一の税務調査の際にも要求された資料がすぐに検索で出せる等便利かもしれません。

また何かあれば随時追記していきます。
キャッシュレスの波に乗るのか乗らずにいるのか、判定の材料になればと思います。

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です