自分でお店を創業・開業してみよう【Kononeki project 計画から登記まで】

余計な費用を掛けずに自分で創業・開業の手続きを進めたい!

当社は経理や記帳業務のほか、創業に関するアドバイスも行っている会社ですが、現在の有限会社オフィスマツムラ(Office-em)を創業してから既に25年以上が経過しており、当時は会社の設立には司法書士などに委託し全て丸投げして行うのが通例で、当社が知りうる知識としては少し古いとではないと常々考えていました。

そこで!

新たな事業を開始し、全てを自社で行って経験をしてみようということになりました!
「Kononeki project 自分で創業・開業してみようシリーズ」として情報発信しようと思います。
最後まで出来る限り細かくしたためたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

ただし、自分でやるには労力と時間が恐ろしく掛かります。時間を買うという面では士業の皆様にご依頼される価値は十分にあります!
当社でも提携している司法書士や税理士がおりますので「時間がもったいない!」と思われるお客様はご相談下さい。

新事業として選んだのは「飲食業」

数年前より取締役が自身でカフェ事業を行いたいと提案していました。完全同族会社の当社は他人のスタッフは在籍していないません。要は他所様にご迷惑の掛からない環境で事業を行っているので、ある程度ムリな事業の展開も可能となります。

令和2年の日本は他国と変わらずコロナ禍に喘いでいますが、やはり食に関しては人間生きていく上で重要であり、外食やおうちごはんでストレスを発散する方は多いのではないでしょうか。無謀とも取れる挑戦ではありますが、実際に行った経験に勝る経験はありません。

自身で経営されていて止む無く事業を廃止された方もおられますが、やはりその方が持っている開業し一生懸命経営した経験は、やっていない人と比べるまでもなく貴重なものです。もちろん無策での飛び込みは無謀ですが、きっちりと時間をかけ、綿密に計画が出来ているのであれば是非とも開業してください。貴方にとって唯一無二の経験になることは間違いありません。

当社が行ってきた準備

計画の立案があったのが2017年で、その時から3年後の2020年に開業することは決めていました。別にオリンピックに合わせたわけではないですよ!取締役がたまたま占ってもらったら2020年が良いと言われただけです・・。
でも、判断材料で占ってもらうのは良いと思っています。占いで良いと言われた日に向けて準備しようと思いますよね!

パンを作りたい

取締役も小売業や接客業の知識と経験はありますが、お料理に関しては家庭レベルの知識しか持ち合わせていません。パンが好きなので数年前からおうちパンを焼いています。そこで事業としてパンを軸にしたカフェ運営を行うのであれば、パン屋にパートで良いので勤めてはどうだ?と提案しました。ベストはパンカフェに勤めることですが、これは年齢的に採用は難しいと考えたためです。これが確か3年ほど前の出来事だったと思います。そのおかげでパンに関する知識をたくさん蓄えて現在に至っています。知識を蓄えることでメニューを豊富に展開することが出来ます。
2020年7月現在もパン屋でのパートは継続しています。運営に関する知識などもオーナーからご教授いただけているようです。

コーヒーを淹れたい

最初に勤めたパン屋さんでは、オーナーが自身で焙煎をされていたのでコーヒーについても色々と教えていただいたそうです。カフェ運営するのであればコーヒーの知識は必ず必要であり、パンと同様に知識を蓄えなくてはなりません。まずは淹れ方よりも知識や座学、コーヒーの特徴の捉え方が重要と考え、J.C.Q.A.コーヒーインストラクターの2級を取得してもらいました。

そのおかげもあって、コーヒーを飲む前のメニュー表記でおおよその味が想像できるようになりました。

いろいろなモノを見る

想像するより実際に見る、これは結構重要だと思います。
見るためのコストは惜しみませんでした。プライベートでかなりのお店に行きましたし、その中でも自分に合ったお店には通いました。やはりお店をイチから作り上げるには見た経験も必要です。料理なら盛り付けや色合い、雑貨なら雰囲気や価格、使い所、建物の内装の雰囲気など。何かやってみようかなぁと思われた時は色々見るようにしてはいかがですか?

これを3年ほど繰り返して現在に至っています。現在は、当社の取締役に就任しパン屋さんでも引き続きパートをしています。2020年秋には開業させるつもりで現在動いています。

既存の会社で行うのであれば定款の変更が必要

有限会社オフィスマツムラは既に登記されている会社ですので、新たな事業を行うのであれば目的の変更を法務局で登記しなければなりません。今はインターネットの普及に伴い、比較的素人でも登記しやすくなっています。昔は、登記=司法書士に依頼となっていましたが、会社法が改正され会社が作りやすくなった時から自分で行う人も増えたようです。士業にとってはたまったものではありませんが時代の流れでしょうか・・・。

本店移転登記と取締役に就任させた際に登記を自分で行いましたが、今回は目的の変更の登記です。

当社の現在の定款に記載の目的は

第2条 当会社は、次の事業を営むことを目的とする。

  1. 会社、個人経営の帳簿の記帳及び決算に関する事務並びに経営、経理に関する診断及び指導
  2. 上記に付帯関連する一切の事業

となっていますが、

第2条 当会社は、次の事業を営むことを目的とする。

  1. 会社、個人経営の帳簿の記帳及び決算に関する事務並びに経営、経理に関する診断及び指導
  2. カフェの経営
  3. 洋菓子の製造販売
  4. インターネット等を利用した通信販売業及び卸売業並びに小売業
  5. 前各号に付帯する一切の事業

に変更します。これで今までの記帳代行とともに、カフェの経営と洋菓子の製造販売、通信販売及び卸し・小売事業が可能となります。ただし、飲食関係の場合には自治体の営業許可も必要です。これとは別件なので注意してください。

手順としては臨時株主総会の決議→定款変更→期日までに管轄の法務局にて登記。登録免許税は30,000円です。委託するのであればプラス手数料ですね。私も登記作業は殆ど行ったことがないのでミスがありました。ミスの箇所は指摘してくれるのでその通りに修正すれば問題なく登記できます。

株主総会の議事録の定款変更内容と登記する事項の書類はコピペした方が無難!
一字一句「、」だけでも違いがあればハネられます。

会社の設立から行うのであれば、定款をすべて新規で作成し、公証人に認証してもらう必要があります。既に認証されている場合には定款を作り直し、認証された定款に追加していくだけのようです。

登記の仕訳は?

目的変更登記にかかる費用は自分で行えば法務局で支払う印紙代のみです。
今回は当社の目的変更登記は、登録免許税が30,000円でしたので、仕訳はこのようになります。

借方貸方摘要
租税公課 30,000円現金預金 30,000円法務局 目的変更登録免許税

どなたかに依頼された場合は手数料が必要なので、上記に加えて

借方貸方摘要
支払手数料 33,000現金預金 33,000○○司法書士事務所 目的変更登記手数料

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